佐渡裕氏の言葉
3月11日の震災から5ヶ月経ちました。
節電と言ってもほぼ日常支障なく過ごされて、
忘れかけておられる方もおりますでしょうか?
私は、震災後、本当に「音楽の無力さ」を痛感しました。
音楽ってなんだ?
と悶々とした日々は実に数ヶ月、長かったのです。
そして、その問いは今も持ち続けています。
色んな芸能人やミュージシャン、スポーツマンの方も、
復興支援と称して、色んなイベント、企画をして、
そのインタビューで「元気や勇気を与えたい」というコメントに、
ものすごい違和感が起こりました。
押し付けがましく思ったからです。
発信者の希望と、受け手の実感に温度差はないか?
と疑問を感じるのだから、
本当に聴いた方が「癒されている」のか?と思ったのだ。
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先日、被災地の方からお手紙をもらい、
佐渡裕氏が、スーパーキッズオーケストラを引き連れて、
震災地の鎮魂の演奏をしたという話。
http://www.asahi.com/national/update/0809/TKY201108090180.html
(8月9日朝日新聞ネット版)
TVニュースのインタビューでこんな事をおっしゃっておりました。
「音楽がこんなに無力なんだと思ったし、
音楽って何なんだ、とこんなに考えたことがなかった気がする。
でも、音楽は、
音楽で祈ることもできるし、
音楽で痛みを一緒に感じることもできる。」
たぶん、色んな方も色んなことを言ったと思うのですが、
私には、この佐渡氏のコメントが一番、心に落ちて行きました。
震災後の私は、音楽で求めるもの、したいことを、
言葉にするならば、佐渡氏の言葉が一番近いものかと思います。
まだ、自分の言葉で語れないほど、言葉を捜しております。
しかし、痛みある者に本当に寄り添うとは、
そう簡単なことではありません。
音楽がその人に寄り添う時に、何が必要なのか?
私は真摯に模索をしております。
私の日常は、被災者の方に歌うわけではありません。
でも、何か大切なことを見つめる時期に来てるのでは?
と思うような、胸のさわつきがずっとございます。
したい音楽をより表現するためにも、
一生懸命、磨かねばなりません。自分の不得手と向き合いながら。。。
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